■album 『planet's end, planet's elegy』 by lelangir liner notes

■album 『planet's end, planet's elegy』 DL page (bandcamp)


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 VOCALOIDUTAUを使用した楽曲はそれなりの数を聴いてきましたが、そのなかでも2曲目の”sail past the stars”が印象に残っていて、寄稿のお話をいただいてからファイルをダウンロードして全曲聴き直して書いています。

 作曲者のlelangir さんは海外の方だそうですが、そうとは思えないくらい日本語詞の乗り方が自然で、普段感じているUTAUの楽器寄りの特性も相まって聴き心地の良さにつながっていると思います。個人的に楽器とも声とも付かない感じがUTAUの魅力だと思っているので、この溶けこみ具合はとても好み。

 

 アルバム(4曲なのでミニアルバムかな)通して聴くと、ポピュラーミュージック、トイトロニカ、フォークトロニカ等、いろいろなエッセンスが混在し、音作りは派手さは無いものの、一つ一つの音を大事にしている印象で、個々でも立っているけど混ざり合うことで、ユフの儚げな声と相まってなんともとらえどころのない流れになっていると思います。詞を見ると、相反するイメージがランダムに繰り返されているように感じます。


 そのせいか聴くたびに(その時の状況、気分で)違った印象になりますね。これを書いている時期は夏で、日中暑いさなかにぼんやり聴くと楽曲の清涼感、夕暮れころには寂寥感、晩酌しながら聴くと憧憬を覚えたりと、印象は様々でした。感情なんて矛盾だらけ。そんな揺れ具合がしっくり来たのかな。
 浮遊感なんて使い古された言葉しか思いつきませんが、何かを与えて浮かばしてくれるというより、周りにふわふわと寄ってきてくれる曲という感じがします。


 冬になったらまた違った印象になると思うので、その時が楽しみでもあります。

 聴く人によってはまた全く違った印象になると思います。是非、家ではのんびりじっくり、外ではポータブルプレーヤーに入れて、いろいろなシチュエーションで聴いてみてください。

liner notes by hbho


 ニコニコ動画内のサービスであるニコニココミュニティで、楽曲紹介配信を行う放送主として活動。自身のコミュニティ『VOCA』の運営だけでなく、2000人を超える登録者数を有するコミュニティ『ミクノポップをきかないか?』の放送主の一人としても活動中。守備範囲が広く、独自の選曲眼を持つ音楽好き。


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